自戦の検討と、将棋仲間との交遊録。twitterアカウントは、『@ike_rui』です。
第2回 電王戦 塚田泰明九段×Puel​la α戦
六本木のニコファーレに、電王戦第4局(塚田泰明九段×Puel​la α戦)を観戦しに行った。
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今週も、会場は鮮やかな電飾で演出されている。
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森さんと記念撮影。
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対局中の塚田九段。
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矢倉模様から、後手の塚田九段が入玉を狙う展開になっていた。
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16時の時点での視聴者アンケート。46.1%がCOM優勢と評価。
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控え室のゲスト、窪田六段「考えづらい展開」。
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成り駒を作って入玉を目指すが、評価値の差が2000を越えてしまう。
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17時の時点で、残り時間は塚田九段は1時間12分、Puel​la αは1時間41分。
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解説の木村八段「持将棋で勝つには、COM玉を入玉させずに、
先手の金銀を拾わなければならない。しかし、それは不可能」。
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113手目▲6三角成を見た木村八段「Puel​la αは、攻めない手も指せるのか・・・」
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Puel​la αの開発者、伊藤英紀氏。
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17時44分時点のアンケート。入玉模様の将棋でも、思考ルーチンは正常に作動するのか?
視聴者の71.8%が、「何かが起こりそう」との回答。
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Puel​la αは▲9五銀と指し、先手も入玉の道を作る。相入玉になれば、点数差で先手勝ちになる。
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苦しい表情の塚田九段。
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Puel​la αは▲8二玉。木村八段「冷静だな・・・」
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駒取り合戦になった局面。Puel​la αの馬を、塚田九段が取れれば、点数も追いつくのだが。
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盤上の駒数(点数)を数える塚田九段。もはや将棋というより、囲碁っぽくなっている。
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塚田九段、ここで攻勢に転じ△5二金と打ち、点数5点の馬を取りに行く。
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点数1の金で、点数5の馬を捕捉した!
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木村八段「ん?事件が起こりましたか・・・?」
塚田九段の持ち点は、22点。あと2点あれば、引き分けを申請できる。
龍で歩を拾っていけばよいが、Puel​la αには、
「相入玉時に歩を拾わせない(点数を渡さない)」というルーチンは実装されているのか?
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塚田九段、ついに引き分けまであと1点!!!
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やはり相入玉だと、COMの思考は乱れる!何度も▲4三歩からムダなと金を量産してしまう!
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Puel​la αの変調に、伊藤氏も苦笑いか?
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運営の配慮で、画面に持ち点が表示される。24点あれば、引き分けを申告できる。
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木村八段「いやぁ~、事件が起こりましたねぇ~」
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216手目、塚田九段の△8八とで、歩を取りに行く。
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塚田九段、ついに24点目を獲得し、引き分けの権利を得る。立会人の神谷八段が入室する。
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19時38分、塚田九段が持将棋を提案し、伊藤氏も受諾。持ち点を計算する。
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ついに、歴史的な持将棋(引き分け)が成立した。
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Puel​la αは、コンピュータ将棋選手権用に開発している。COM同士の対局だと、
相入玉はあまり起こらないので、点数計算や歩を逃がすということができなかった。
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激指の棋譜解析結果は、下記の通り。
中盤はPuel​la αが勝勢だが、終盤は塚田九段も逆転している。
最終盤の駒取り合戦は、優劣不明で互角。
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20時10分から、記者会見。
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塚田泰明九段
「団体戦なので、自分から投了はできなかった。
 十中八九負けだったが、引き分けに持ち込める事ができ、幸いした。
 ツツカナや、ボンクラーズを借りて練習したが、30秒や60秒の将棋では勝てなかった。
 持ち時間1時間なら、少しは勝てた。人間には長い方が有利。」
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Puel​la αの開発者、伊藤英紀氏
「終盤はゲンナリして見ていた。負けなくてよかった。
 今でもコンピュータは名人を超えていると思う。異論は認めます。
 序盤の作戦は決めず、ランダムに設定していた。
 トラブル時に対応できるよう、持ち時間を多めに残す設定だった。
 入玉時には、入玉時用の評価関数と、通常の評価関数がミックスされて使われてしまう。
 私がやったのは、クラスタ化という技術。機械の台数を増やせば、その分性能が上がる。
 つまり、お金で棋力を買えるということ。これがブレイクスルー。」

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ドワンゴ川上会長
「連盟に申し入れをしているが、第3回電王戦も、ぜひ開催させてほしい」
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田中寅彦専務理事
「塚田さん、本当にありがとう。第3回電王戦は、タニーと相談するわ」
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大盤解説の木村一基八段と、安食総子女流初段。
「団体戦とは言え、棋士は個人で戦うものだと思っていた。
 塚田先生は、チームのために、最後まで諦めずに戦った。」

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以下、本対局を観戦した、私の感想

事前の練習対局で、真っ向勝負ではほぼ勝てないことを、塚田九段は感じていたのではないか
局後のインタビューによると、71手目の▲6三馬を見て、入玉に作戦を変更したとのこと。
そこからの塚田九段の指し回しが秀逸。下の図を見てほしい。


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先手の矢倉の上部の歩は一切取らずに、金銀だけを拾った。
歩が残っているため、先手は左辺には、と金を作ることができなかった。
これにより、170手目△5二金からの連打で、馬(5点)を捕獲できた
この後は、Puel​la αがと金製造に励む間に、塚田九段が歩を拾って、引き分けとなった。


勝因は、「切り替え」である(引き分けだけど)。

Puel​la αは、通常対局と入玉戦で、評価関数を切り替えられなかった。

塚田九段は、切り替えることができた。

通常の対局から、入玉将棋に。
塚田泰明対Puel​la αという個人戦から、人間対コンピュータという団体戦に。

私を捨て、チームのために戦う塚田九段の姿に、心を打たれました。
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